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ー乳腺科の診療についてー

乳腺科では、乳房の痛みや腫れ、くぼみ、乳頭からの分泌物、リンパ節の腫れなど、乳房に関するさまざまなお悩みをご相談いただけます。当院での処置は、乳腺炎に対する切開排膿や小さな良性腫瘍の摘出までとなります。乳がんと診断された場合はより専門的ながん拠点病院へ紹介させて頂きます。

乳腺科の対象疾患

乳がんを始めとする悪性腫瘍から、線維腺腫やのう胞などの良性腫瘍、乳腺症などの診療を行っています。

当院では経験豊富な医師やスタッフによる乳がん検診を行っております。患者様に安心して検診をうけて頂けるよう日々環境づくりを心掛けております。

乳がん検診について

  • 乳がん

    乳房には、母乳を作る「小葉」と母乳を乳頭へ運ぶ「乳管」から成る「乳腺組織」が張り巡らされています。この乳腺組織に発生するがんを乳がんと言います。どの年代でも発症する可能性がありますが、30〜40代にかけて発症率が高くなります。乳腺組織に発生したがん細胞は、女性ホルモンの影響により増殖しながら広がり、リンパ管や血管を伝って他の部位にも転移します。
    主な症状として、乳房のしこり、乳頭や乳輪がただれる、乳頭から血の混ざったような分泌液が出る、わきの下のリンパ節が腫れる、乳房にくぼみができるなどがあります。

    乳がんの治療
    • 乳房温存手術
      乳房を部分的に切除する手術方法です。がんの広がりを正確に把握して取り除かなければならいため、手術中に組織診を行い慎重に確認しながらがんを切除していきます。この手術は、乳房内でのがん再発率を高めることなく、美容的にも患者さんが満足できる乳房を残すことを目的としています。乳房温存手術の後には、残った乳房に放射線療法を行います。
    • 乳房全切除術
      乳頭、乳輪、乳房のふくらみを含めて全ての乳房を切除する手術方法です。乳房温存手術が適応とならない方、全摘出をご希望される方に行う手術方法です。
  • 良性腫瘍(線維腺腫、乳腺のう胞など)

    乳腺にできる良性の腫瘍に線維腺腫とのう胞があります。
    線維腺腫は20〜30代の女性ホルモンの分泌が盛んな時期の女性によく見られます。症状としては2〜3㎝程度のしこりができます。思春期前後の若年性線維腺腫では10㎝以上の大きなしこりができることもあります。
    のう胞とは、内側に分泌液が溜まり袋状になったもので、乳腺にできるのう胞を乳腺のう胞と言います。のう胞は腎臓や膵臓、口腔内など体の色々な部分に生じます。症状としては線維腺腫と同様にしこりができますが、まれに乳房に痛みを感じます。

    良性腫瘍の治療
    線維腺腫、乳腺のう胞はどちらも良性の腫瘍であるため、特に治療を行わず経過観察する場合が多いです。ただし、のう胞の中にしこりがある場合、のう胞内がんという悪性腫瘍の可能性もゼロでは無いため、乳房に針を刺してがん細胞かどうか検査します。
  • 乳腺症

    乳腺症は、年齢に伴って変化するホルモンバランスの乱れによって起こる生理的変化で、病気ではありません。生理の前に乳腺が張ったり痛みが出たりするのは、この乳腺症によるものです。一般的に、生理不順の人、ストレスの多い人、妊娠中絶や流産経験のある人などに多く見られるようです。

    乳腺症の治療
    乳腺症は良性の疾患であり、治療の必要はありません。生理前に症状が出ても、生理が始まると症状は治ります。